ひとはなぜ戦争をするのか?アインシュタインとフロイトが語る
『ひとはなぜ戦争をするのか』
「誰でも好きな方を選び、いまの文明で最も大切と思える問いについて意見を交換して下さい。」と提案し、始まった手紙交換を記したものです。
テーマは「人間を戦争というくびきから解き放つことはできるのか?」
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平和が訪れないのは「人間の心自体に問題がある。」
〈心の問題〉
①権力欲
②本能的に相手を絶滅させようとする欲求
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暴力による支配→法による支配
の説明(ここでは割愛)のあと
アインシュタインのテーマに答える。
◉戦争をなくす方法は2つ!
①世界が統一し、強大な中央集権的権力を作り上げ、利害対立が起きると、この機関に委ねる。
②攻撃本能を戦争に向けず、攻撃本能と対抗するエロス的欲動を呼び覚ます。
〈①の「世界統一」の方法は2つ〉
1.理念による結びつき
→仮に統一しても統一を保つことはできない
→不可能
2.暴力による統一
つまり、戦争をするということ。
フロイトは“「永遠の平和」のために戦争は決して不適切な手段ではない”と言っている。
②の方法については、「欲動」の説明が必要
◉人間の欲動は2つ!
1.保持し、統一しようとする欲動
「エロス的欲動」とも呼ぶ。
2.破壊し殺害しようとする欲動
「攻撃本能」とも呼ぶ。
②攻撃本能を戦争に向けず、攻撃本能と対抗するエロス的欲動を呼び覚ます。
◉「エロス的欲動を呼び覚ます」とはどういうことか?
つまり絆ということ。
◉2つの絆
1.愛するものへの絆
→「言うは易く行うは難し」
2.一体感や帰属意識によって生み出される絆
→全人類が「戦争反対」という共通意識を持ち、力を合わせて戦争を遠ざける。
◉戦争を反対する要素
文化の発展による心の変化と戦争に対する不安
◉文化の発展による心の変化は何か?
1.文化の発展が知性を強める。
2.攻撃本能を内に向ける。
つまり、
文化の発展を促せば、戦争の終焉へ向けて歩み出すことが出来る!
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